どうか我慢してくれ
新型コロナウイルス感染症による。
緊急事態宣言発出。
自分は獣医師だ。
現在は、公衆衛生分野で仕事をする獣医師だ。
医療崩壊が深刻な状況になりつつある。
医療現場で直で仕事をしているわけではないが、
かなり近い距離で仕事をしている身。
4月に入ってからの激務に次ぐ、激務。
自分の仕事場にも激流が押し寄せてきている。
本日、ようやくほんの一息がついたところ。
この先は当然、落ち着くとは思えない。
正直、かなりのリスクをもって仕事をしている。
命の危険さえ感じる場面にも遭遇する。
しかし、何のためにいろんなものを犠牲にして仕事をしているのか
むなしくなるような情報を見聞きする。
なんでわざわざ、パチンコをやりに移動してくるのか?
なんでわざわざ、ラブホを使いに移動してくるのか?
都心部で感染経路不明の陽性者は、ほとんど夜の商売関係者ではないのか?
なんで国会議員がこんな時に風俗を利用するのか?
そういった、自分には関係ない、他人事にしか感じない人間が
ウイルスを拡散していく可能性。
お願いだから、少しは我慢をしてくれ。
この事象に係わっている人間が多数おり、命を懸けて踏ん張っている
人間がたくさんいるのだ。
いち獣医師から見る、コロナに対する日本の対応にも疑問を感じる。
家畜における感染症に対峙すスタンスとして、摘発淘汰というスタンダードな考え方がある。
今コロナウイルスを家畜の感染症に当てはめるとしたら、
症状が劇的に進行する口蹄疫や鳥インフルエンザ、豚熱等の側面と
不顕性感染が生じ、遅効的に蔓延するヨーネ病、牛白血病等の
2面性が感じられる。
これらの疾病を抑え込むには、先の摘発淘汰というやり方で挑むのが常識だ。
当然、人間には淘汰という手段は選べないので、隔離という手段が選択肢になる。
しかし、政府も、医師会も、感染症学会も摘発は積極的に選択をしない。
摘発とはコロナに関していえばPCR検査である。
PCRはあくまでも治療を目的にすべきとの考え。
いち獣医師からすれば、それでは時間がかかるだろうと思ってしまう。
積極的に陽性者を探し出し、集団で隔離、重症者だけを病院で治療すればいいのだ。
ようやくこういった流れが出来つつあるが、動きが遅すぎる。
獣の医者からすれば、正解は韓国だと思ってしまう。
まだ、多くの人は対岸の火事、他人事だと思っているだろう。
感染しても、重症にはならないだろうと思っている人がいるだろう。
極端に神経質になる必要はないが、タカだけはくくって欲しくない。
実際に、命を落とす人がいるのです。
釣りに行きたい。
海に行けば、人と接することはほとんどないのに。
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